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創業百余年 代々受け継がれた技と、棋具に対する情熱とこだわりで確かな商品を作っています。

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原盤製造の工程

北海道産 本桂材

【北海道産 本桂材】

丸太を製材して自然乾燥させます。
近年、丸太の産出量の激減で必要量の確保に苦労してます。

本榧卓上盤用材

【本榧卓上盤用材】

厚み65ミリの卓上盤用の材料でも自然乾燥で2年以上寝かせます。
その後、木目、木味等を揃え、1面単位に組揃え、また、1年ぐらい様子をみてから接合、仕上げます。

乾燥を十分して責任の持てる盤を作るには、年間製作数x乾燥期間分以上の在庫が必要です。
画像の約2,000面分の材料からじっくり乾燥させて製作しています。

本榧材

【本榧材】

永年受け継がれた割れ止め処理を施し細かい湿度管理のもと大切に自然乾燥させます。

厚み、木質、切旬等、一面一面差がありますが、5年から8年手をかけながら守ります。

榧原盤から碁盤の大きさに正確に切断します

榧原盤から碁盤の大きさに正確に切断します。
角度が1度変わっても1分ずれても製品の価値が大きく下がることもよくあります。
0.1ミリ単位の正確な加工ができるのこぎりで慎重に切断します。

作業の風景

榧原盤から碁盤の大きさに正確に切断します

原盤の背面にノミを使って脚をはめ込むための穴を
バランスよく丁寧に彫っていきます。

天面、裏面、木端、木口すべて手鉋で仕上げます

天面、裏面、木端、木口すべて手鉋で仕上げます。
当然の事のようですが、市場に出回っている盤の7~8割は、手鉋では仕上げられておりません。
手鉋を使いその後電動サンダーを使っては手鉋仕上げの意味がありません。サンダーで木の繊維がフエルト状に揉み解された表面と鋭利なカンナの刃で切り取られた表面とでは、木目の透明感のある風合は横に並べて比べれば一目瞭然です。
またこれが、10年、20年経つと色・艶の圧倒的な差になります。

脚をのみでたたき出します

脚を鑿でたたき出し小刀で整形します。

脚を作るのみと小刀です

脚を作るのみと小刀です。
上刳り脚にはこれらの道具をすべて使います。


目盛り作業です

太刀目盛り作業です。目盛りも職人の技量が表れます。
ただの38本の直線ですが、線の艶、キレ、滑らかさを見比べるのも興味深いです。
目盛りがきれいに引けてる盤は、他の仕事も信用できますが、目盛りがきれいに引けないような職人の盤は他の仕事もあまり期待が持てません。
印刷の目盛りは論外です。棋具選びの最も大切な事はご自身の目でじっくり選ぶ事です。

また、太刀目盛の名前の由来ですが、碁盤、将棋盤の目盛は明治時代以前は蒔絵筆のような細い筆で引かれていました。昭和初期までは多くの専門碁盤師は筆盛りで目盛を施し、その技法の名手、平井芳松等の目盛は太刀目盛とはまた別の美しさがあります。その後、理由は定かではありませんが筆の代わりにヘラで引くことが一般的になり関東の碁盤師の中には現在もこの技法が残っています。その後、ヘラで効率よく均一に線を引くために長い刀様な道具が考案され形が太刀に似ていることから「太刀目盛」と呼ばれるようになりました。本当の日本刀で目を引いたからではありません。線の美しさ、均一さ、また効率の良さで短い間にほとんどの碁盤師が太刀目盛を施すようになりました。先の筆盛の名手平井芳松も最後は太刀目盛で目盛を施したと聞いております。
ただ、碁盤、将棋盤の目盛の技術はどの碁盤師もあまり外部には出したくなく本当の様子を見せたくない碁盤師とその目盛の様子を演出よく紹介したい人との思惑があいまって演出をかねて本当の日本刀を使って線を引く様子がたびたび紹介され、現在ではそれを見て碁盤作りを始めた方の中には本当の日本刀で目盛をされる人も現在はあります。


永年使用し時が経つにつれて味わい深くなる道具です。最初の品定めがたいへん重要です。
当然、最初はいろんなお店で現物を見られる事が大切です。
是非、ご自身の目と脚で本物を選んで下さい。

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